【のぞき見サバトーク】#2 営業の中嶋さん

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~はじめに~

この記事が参加している Advent Calender は、「サーバーワークスのメンバーがAWSの技術をお届けする」という目的のもと作成されていますが、 今回の記事では「技術をお届けしている弊社メンバー "それ自身"」にフォーカスを当てられればと思っています。

以下、本編です


「自分はこの会社にいてはいけないと思った」

入社したときのことを振り返りこう話すのは、現場でも多く活躍しながらAS部で営業メンバーを支える、営業課長の中嶋さん。

人一倍、人のために、会社のために貢献したいという気持ちがあるからこそ感じる葛藤だ。

お客さんの役に立つためならなんでもできると言わんばかりのあたたかいハートに熱い火を灯し、エンジニアからセールスへ。その軌跡を辿る。

【中嶋 麻衣子(なかじま・まいこ)】

2011年エンジニア職で新卒入社後、営業職に転身。話をしっかり聞き寄り添ってくれる傾聴力や親しみやすいコミュニケーション力、丁寧なキャッチアップと準備によって積み上げてきた技術力を併せ持つ。昔はRedShift Girlsだった。お酒を飲むと寝る。

未経験の挑戦、葛藤、決意

ー本日はよろしくお願いします!中嶋さんは最初は営業ではなくエンジニア職で入社されたと認識しているのですが、どのような経緯で営業職に転身されたのかが気になります。まずは入社の経緯をお聞きしたいです。

よろしくお願いします!

はい、私はもともと、就職活動中はエンジニア職ではなく営業職で入社できるところを探していました。

ただ、当時はリーマンショック後だったこともあり、就職氷河期真っ只中で…どの企業も募集の数が少なくかなり門戸が狭い状況だったんですよね。

面接を受けてもことごとく落ち、内定をもらえない日々が続いていました。

どうしようと思い悩んでいた時、就活をサポートしてくれるエージェントの方に相談してサーバーワークスを紹介してもらいました。

自分が文系で、IT業界は理系の人が入社するところだと思い込んでいたので全く視野に入れていなかったのですが、相談する中で自分の軸であった『お客さんの期待に応じてオーダーメイドで価値を生み出し、提供したい』という想いはIT業界や営業職でなくても実現できると思うよと助言をもらい、応募することを決めました。

未経験ではありましたが、ITというものにマイナスなイメージは無かったので行けるでしょ!大丈夫!やってみよう!と思っていました。パソコンもよく使っていたので(笑)

そして、当時サーバーワークスはエンジニア職の応募しかなかったのでエンジニア職での応募・入社となりました。

ー 「もともとIT業界は視野に無かった」とのことですが、そこからどうやって面接を進めていったんですか?

まずは自分が文系であり、IT系の知識や経験はないということは話しました。そしたら「エンジニアって理系のイメージが強いかもしれないけど、あんまり関係ない。なんなら、文系の人にももちろん適性はあると思っているよ。やってみたいならぜひ来てください」と順調に選考を進めることができ、最終的に内定をもらうことができました。

サーバーワークスもその年が初めての新卒採用だったのもあるのか、とてもオープンに歓迎してくれました。

ー 営業に転身したのはどのタイミングだったのでしょうか?

大体半年くらいだったと思います。

当時はアプリケーションの開発をメインに行っていました。

行う作業としては、「こう動くだろうな」と想定して作ったものを実際に動かす→ 想定通りに動かない → 直してまた動かしてみる の繰り返しでした。

しかし、それをやっているうちに、徐々に「自分ってこの会社に貢献できているのかな」

という気持ちが生まれてきてしまったんですよね。

というのも、開発の作業を実質的に進めている時間よりも、その作業を進めるために分からないことを調べたり、周りに聞いたりすることに多くの時間を割いているように感じていたんです。

分からないことを周りの人に聞く、というのは考え方によっては双方に意味があり、学んでいくために必要な過程なのかもしれないのですが、同期にはIT未経験の人がおらず、よく分かっている人が集まっていたのもあって

当時の自分は「分からないことが多すぎて向いていないんじゃないか」「こんな状況で会社に貢献できているんだろうか」というマイナスな面を強く見てしまっていたと思います。

そこで、人事に相談して環境をちょっと変えてみようかという話になったのと、ちょうど営業部が一人だけだったのもあり営業職になる選択肢が生まれました。

ー 異動に対して不安の気持ちはありませんでしたか?

当時気持ち的にくじけていたのもあり、不安が無かったわけではありませんが、正直エンジニアとして働いていくことへの不安の方が大きかったので……

異動に対しては「環境とともに自分も変わって、しっかり会社に貢献するぞ!」という挑戦の気持ちが強かったです。

社内には様々な部活があり、その活動もよくされているみたいです。こちらはゴルフ部で集まった時の写真です。

成長と貢献の実感が生む好循環

ー 営業に異動してからはどのようにして働いていましたか?どのように腕を磨かれていったのか気になります。

とにかく、貢献しようという気持ち、使命感を持って必死に頑張りました。

先ほども少し話したのですが、当時自分以外に営業職の人が一人だったため最初は先輩について行って議事録を取り、先輩のタスクを巻き取り、確認してもらうを繰り返していました。

あとは、営業といいつつ社内の体制がまだ小さかったので、当時は技術的なものも含めすべての問い合わせの窓口が営業になっていたんです。

そのため、そこで質問されたことに対してはすべて対応して回答できる必要がありました。

その問い合わせ対応を行っているうちに、もっと対応速度を上げたいと思うようになり、技術的なキャッチアップも色々するようになりましたね。

具体的には、社内だとLT大会で話す、自分でサービスを触ってみてそれをブログでアウトプットするなどです。

社外であれば、外部の勉強会に参加してインプットしたり、登壇系のイベントに出て発表をしたりしていました。

と言いつつ、最初は自分からというよりは会社で提案されたものに乗っかる感じでしたが…(笑)

ブログの話で言うと、当時エンジニアブログが業界的に流行り出したのもあり、サーバーワークスでもやろうよ、という話になったんです。

そこから若手がアウトプットできる場になればいいよね、という流れになり、であれば自分もやりますと。

でも最初は本当に初歩的な内容で、「初心者がやってみた」「営業でも分かる」という打ち出し方で、案件やリリース情報を使ってネタをひねり出して書いていました。

社内でのキャッチアップは、基本的に自分の理解を深めるという目的に重きが置かれていたので挑戦のハードルが低かったように感じます。

ー こういったキャッチアップ(インプットからアウトプットなど)を続けていくというのは、最初におっしゃっていた使命感だけでなく「ITが好き」「AWSって面白い」のような自発的な興味があってこそ続くものなのではないのかな…という価値観が自分にはあるのですが、そういった気持ちもありましたか?もともとIT業界を視野に入れていなかった就活時代などもあると思うので、より気になります。

最初から面白い!楽しい!という気持ちが大きかったわけではないですね。徐々に徐々に膨らんでいったと感じています。

楽しいという気持ちが大きくなることができたのは、周りの影響かもしれません。

例えば、ブログやLTでアウトプットの活動を続けている中で、社内のみなさんが反応やフィードバックをくれるんです。

あの発表のここが良かったよ、と褒めてもらえると嬉しくて「またやろう」というモチベーションにつながるし、

「今回はダメダメだったな…」と落ち込んだ時も、もらったフィードバックやアドバイスなどを思い出して「次は頑張ろう」と思えました。

あと…これは営業ならではのことだと思うのですが、【事例取材】もモチベーションに繋がっていました。

事例取材の現場では営業部とマーケティング部のメンバーが参加します。

お客様の声を目の前で聞くことができて、そこで嬉しい言葉を耳にできると、より貢献できている実感が湧きますね。

自分のインプットとアウトプットを通じて得た知識を案件の中でお客様に提供して、それによってお客さんが喜ぶという循環ができていたのがキャッチアップの継続に大きくかかわっていたのかもしれません。

ー 営業に異動した当時と、今ではまたキャッチアップの仕方も変わっていると思うのですが、最近はどのようにされていますか?

これまでの経験はかなり大きいですが、実際の案件の状況をチェックしたり、サービスの概要やメリットデメリット等、サワリを把握するようにしています。

ニーズの高いサービスは Black Belt を使って理解したり、事例を調べて実践的なこともインプットしたりしますね。

社内でアウトプットする機会も作るようにしていて、詳しい人が調べたり話したりしている内容をインプットして、それを社内のメンバーに確認も兼ねて自分の言葉で話してみたりもします。

あとは、サーバーワークスは部署にかかわらず全員がAWSの個人検証環境を持てるので、お客さんに質問された時などはコンソールから実際に疑似環境を作ってみて理解、対応することもあります。

商談の際などにお客さんが話していることをしっかり分かりたいという想いのもと日々キャッチアップと準備に努めています。

ー 以前中嶋さんの商談に同席させていただいた時、技術面に関する会話が本当にスムーズですごい…ととても印象的だったことを思い出しました。

お客さんに分からないことがあった時、その場で質の高い回答ができる営業だとお客さんは安心できると思いますし、より信頼していただけるんじゃないかなと思います。

そしてこれは個人的な闘志なのですが、

エンジニアが技術的なことを知っているのは当たり前かもしれないけど、営業がエンジニアに負けず劣らず知識を持っていて詳しかったら「お、この人分かってるな~詳しいな~」ってなりませんか?!そう思ってもらえたらやっぱりうれしいです(笑)

お客さんにもより濃度高く貢献できるので、キャッチアップを怠らないと良いことが沢山ありますよ!

「話がしたい」と思ってもらいたい

ー 仕事をするうえで大切にしていること、意識していることはありますか?

当たり前かもしれませんが「相手を不快にさせないこと」「話していて意味があると思ってもらえるようにすること」を意識しています。

「相手を不快にさせないこと」については、

例えば社内外問わず自分の意見を主張したいと思った時に、相手の考えに尊重の意志を持ち、それが伝わるように会話することを心がけていますね。

会社の文化でもある、【disagree and commit】の精神は大切にしたいです。

「自分はこう思うけどあなたはどう思いますか?」で相手の考え方との距離を測りながらだんだんその距離を縮めていければベストだなと思います。

「話していて意味があると思ってもらえるようにすること」については、

『中嶋さんではなく他の人を出してほしい』ではなく『中嶋さんと話がしたいです』って思ってもらえたらいいなということです。

この意識もキャッチアップなどの姿勢に生きていると思います。

ー 常に一貫して”相手(お客さん)のために”という想いのもと行動されている印象を受けているのですが、やはりその想いが仕事やキャッチアップの原動力ということなのでしょうか?

そうですね…もちろんそれはあると思いますがそれだけじゃないかもしれないです。

サーバーワークスって、みんな「すごい」んですよね。

ー すごい?

現場、技術に近いエンジニアのみなさんはもちろんですが、それだけでなく、

経営層の方々を始めとした普段は直接技術的な物事に触れることが少ないであろう人たちも持っている常にキャッチアップを怠らず、それぞれが持つ情報や知識をアップデートして色んなことを詳しく知っています。

私はそれをすごく尊敬していて、本当にすごいなと。

そういう方々の姿を見ていると、普段から技術に近いところで働いている自分も追いつきたい、負けてられない!と思いますし、頑張ろう!とパワーが湧いてきます。

こちらは発表会で三線を弾く中嶋さんです。沖縄が好きで、ある時旅行で三線教室の体験に行ったことをきっかけに習い始めたそうです!今年で6年目だそうです。

仕事を楽しみ続けるために

ー 最後に、営業の仕事を続けている理由を教えてください。

営業を続けられているのは、やはり楽しいからです。

営業は、お客さんと最初に対面する立場ですし、いわば会社の「顔」だと思っています。

第一印象を自分が作るというのはプレッシャーもありますがワクワクします。

SWXが信頼に値する会社であることが伝わるように、こうやって伝えたらどうかな、この提案は喜んでもらえるだろうかと試行錯誤しながらコミュニケーションを取っていくのは人間同士ならではの難しさと面白さを兼ね備えた仕事だと思います。

何より、実際に自分の気持ちが相手に伝わるのは、とてもうれしいですよね。

そして、楽しいというのは、今自分がセールスとしてうまく行っているというのもあると思います。

正直、私は営業職ではあるけれど、営業職にこだわっているわけではない気がします。エンジニアに頼まなくても自分ができる技術的な対応はしていますし、社外に出て採用に関わる声かけを行ったりもしています。

自分ができることはやっていいし、やらせてもらえる。

やりたいと思ったことも応援してもらえるし、転んでもフォローしてくれる。

職種の肩書に囚われずに生きていけるサーバーワークスだからこそ、営業としてのキャリアを続けているのかもしれません。

「ギブアンドテイク」という言葉がありますが、誰かのためになることを繰り返すと、いずれそれが自分に返ってきますよね。私は仕事を通して、かかわっている方々から「営業としての存在意義」という大きな価値をいただいていると感じます。

これからも仕事を積み重ね、提供し、手伝っていきながら、自分の存在価値を生み出していきたいです。

編集後記

話していく中で、中嶋さんがご自身の性格について「もともと、あまり断れない性格だったり、とりあえずやってみるか~と思うタイプではあるんだよね、それが功を奏して今があるのかもしれない」とおっしゃる場面がありました。そんな性格から生まれた行動力と、常に貫かれている”人のために役立ちたい”という想いで磨かれた圧倒的顧客視点が、中嶋さんにしか備わっていない、特別なアクセルになっているんだと感じました。

また、何かを続けていく中で、実際に学ぶ、発信する、提供する、といったような「自分に実質的な恩恵(知識を得られる、能力を磨く機会を得られる、金銭的な対価を得られるなど)がある」行動だけではなく、周りの人も巻き込んで「自分の行動の意味がある」と実感することが重要で、継続、ひいては成長にとって必要な要素なのかなと思いました。

何かと続かないので、自分も意識して行動の中に組み込んでみたいなと思った次第です!!!!!

ここまで読んでくださりありがとうございました。

田上(執筆記事の一覧)

2021年新卒入社