こんにちは。50% くらい社内 SE をやってる橋本です。
サーバーワークスグループ3社(サーバーワークス、G-Gen、トップゲート)の間で交流メインの勉強会を開催してみました。この記事はそのレポートブログです。
※交流会の実施報告を主旨としており、本記事は "Accelerate State of DevOps Report 2022" の詳細や要約についてレポートするものではありません。どちらかというと「交流会」の実施やその企画に興味のある人に向けた意識で書いておりますので、その点はご容赦ください。
背景
「AWS だけじゃない」話も増えてきた昨今、AWS 以外にも強みを持つ会社とグループを組んで強みを広げていこう!というノリで3社(サーバーワークス 、G-Gen、トップゲート)によるグループ会社の関係があります。
グループ間でも人材交流していきたいよねという経営方針もあり、グループ間でのメンバー出向の施策は実施されていました。ただ、まだまだ社内体制的な整備などの事情もあって現場エンジニア同士のコラボはさほど盛んにできていませんでした。
私は せっかく自社とは異なるスキルセットや背景を持つ人たちが近くにいるのに、交流機会が少ないのはもったいないよなー、何かしらやりたいなー・・・交流する手頃なきっかけはないかなぁ、などと思っていました。
そんなことを考えて過ごしていたんですが、最近 Twitter で "State of DevOps Report 2022" の日本語訳版が公開されたらしいというニュースを目にしました。
特定のクラウドに偏らないので話題にしやすく、かつ自分にとっても興味深いトピックでした。 「これグループ間交流のネタにできるんじゃないか?」と思い立ち、掲題のような企画をやってみることにしました。
開催概要
- 日時: 2023/06/13(火) 16:00 - 17:30
- 開催場所: Google meet
- 参加者: 計6名(サーバーワークス 2名 / G-Gen 3名 / トップゲート 1名)
参照した資料はこちらです。
主目的は技術ネタによるグループ間交流です。
前半の約30分の範囲内で各自読み進めて、残り時間で各自の読み方・感想などをシェアしてディスカッション、といった形式にしました。
State of DevOps Report は 30分読むくらいでは全く足りないほどボリュームのある資料です。 そこで、今回はレポートの中核となりそうな「03 どう改善するか」の章に範囲を絞り、そこをみんなで読んでいく進め方をとりました。
本来なら輪読形式にしたり、事前にがっつり読み込んだうえでのディスカッションが望ましいと思いますが、今回は主目的である交流のきっかけ作りに重きを置いた結果このような開催内容となりました。
この交流企画自体がお試しなので、まずは小さく始めて感触を得たかったのと、あとは参加者側も気楽に参加できるような座組みにするのが良いだろう、という思惑でした。
参加者の属性
こんな感じの人たちが集まりました。(雑多に列挙します)
- ロール
- インフラエンジニア
- PM & プリセ
- SRE
- バックエンドエンジニア
- 社内 SE
- スキルセット
- Cloud
- AWS
- GCP
- SRE
- IaC
- DevOps
- CI/CD
- GitOps
- Kubernetes
- 開発言語
- Python
- TypeScript
- Go
- Cloud
参加者はインフラ/アプリでおよそ半々といったところでした。
ロールや技術スタックなどもバラけており、いい感じに幅のあるメンバーに集まっていただけたのかなと思っています。
やってみてどうだったか
初回のパイロット企画としては概ね満足しています。
自社(サーバーワークス)業務の中ではあまり出会わないタイプのスキル・背景を持った方ばかりだったので、良い刺激になりました。
座組みについて
3社共同で使えるツール(ミーティングツールや議事録、ファイル共有など)、という部分で少々調整を要しました。 このへんは当初から何かしら確認する必要があるだろうと思っていたので、洗い出しできたのは良かった点でした。次こういった機会をやりたい人が出たときに多少はサポートができそうです。
予めタイムテーブルや議事録、想定アウトプットの雛形などをあらあら準備してから臨みました。 さほど役に立たなかった準備もありましたが、まあ型らしきものを最低限準備しておいたのは進行上良かったと思います。貴重な時間割いてもらって初顔合わせした場がグダって終わるのは最悪なので・・・。
また、State of DevOps Report の内容は開催日程の数日前から予習してたんですが、これは企画段階である程度見ておけば良かったなと思いました。
結果的には交流目的のパイロット版イベントという位置づけに甘えてなんとか収まったと思いますが、知見を持ち帰ることを主目的とする「勉強会」として見ると運営や企画にはもっと工夫の余地があるように思います。目的に対して適切なボリュームの時間や座組みを設定した方が良いでしょう。"State of DevOps Report 2022" のボリュームであれば、例えば複数開催で輪読会形式が適しているでしょう。
※改めて文章にしてみると、本っっ当に当たり前のことしか言ってないですね......
感想
ここでは交流に関する私個人の感想を述べようと思います。ごく一部のセクションしか読めていない以上、中身について意見述べるブログを出すのも少々筋違いかなと思いますので。
当初はレポートの中身まで言及したブログを実施報告として書こうと思っていたんですが、普通にレポートの分量が多すぎてだめでした(最初から把握しておけよという話ですが)。 最初にわかっていたことではあるのですが、やっぱりボリュームが大きいですね。「3章」と決め打ちしてはいたものの、メンバー全員章まるごと通読できた人はいなかったように思います。
ただ、そういった強めの制約を付けたおかげ(?)というべきか。他の人の「読み方」や「目の付け方」に個性が出ていて、そのあたりがとても興味深くまた参考になりました。
私は遅読タイプで文章や段落をしっかり読んで理解してから次に進みたい性分なのですが、その反対側(つまり速読)にいる人の見方を目の当たりにできたのは大変良かったです。
ボリュームが大きいことはわかっていたので気持ち早めに読むようにと意識はしていましたが、結局のところ文章ほぼ全部を一度目に入れてから次に行くスタイルで見ていたので読む速度はさほど上がりませんでした。
読むのが速いメンバーと私とではたぶん2倍くらい進みが違ったように思います。その方いわくかなり斜め読みをしていたそうで、おそらくは文章や節のレベルで濃淡付けながら興味のある場所を拾い集めるように読んでいたのだと思います。で、その話を聞いた私は「あーーー、確かに。そういう読み方できたじゃん...」と思いました。
「斜め読み」なら自分にもできる...はずだったと思うのですが、今回に関しては完全に意識の外でした。自分の普段の「読み方」の癖に引っ張られてたんだろうと思います。 遅読が悪いことだとは全く思いませんが、その場その場に応じて「読み方」をチューニングできる方がもっと好ましいように思います。そういう意味で、他者を通して自分の「普段の基準」を振り返ることができました。こういう発見は普段の業務だとなかなか得られないので、これだけでも大変いい機会になったと思います。
また、当然ながら各々のスキルセットが異なるので、目の付け所にも個性が出ていました。ご自身の過去の見聞に基づいた感想なども出てきました。そうした「その人の中にしかないもの」が見つけられるのは非常に興味深く、面白いですよね。
今後について
ひとまず単発の企画としてやってはみましたが、これを呼び水として交流の間口が広がればいいなと思ってます。
私がやれることは
- スポンサーを見つける(グループ間交流をミッションに持つ、あるいはその思想に共感する他の誰か or 部署を見つける)
- 今回のことで興味を持ってくれた誰かに声をかける
- グループ間開催にあたってのハード面の障壁を整理する
- 場の提供をサポートしつつ、発表者側になってくれる人を見つける
このあたりかなと思います。
自分の中の優先順位はまだまだ現場の技術者としての経験値が一番なので、残念ながら頻繁に今回のような企画を主催するほどのリソースはありません。 なので、うまいこと社内・グループ内でのコラボを促進して軌道に乗せるような動きができればいいなー、などと思います。まあ、余力のあるときにまた企画しようと思います。
次回やるとしたら、さらにその次につながるような簡単なアンケートでも作ってそれもレポートブログに掲載しようと思います。データはあらゆる改善活動の礎ですので(今回はやりそびれたけど)
以上、開催レポートでした。楽しかった。