こんにちは。サーバーワークス人事部の太田です。
新卒採用に携わり続けて気づけば15年以上、数千人の学生との面接や面談を経験し、入社後の成長を見守ってきました。そんな私が就活中の皆さんに、ぜひ考えてほしいことをお伝えします。
今回は、サーバーワークスの面接官ひいてはサーバーワークスという会社が重視しているポイントをお話ししたいと思います。サーバーワークスの選考を受けられる方だけでなく、すべての就活生が自分の思うキャリアを選択するために大事にしておいてほしいなと考えているポイントです。
会社が求める人ではなく、一緒に仕事をする仲間を集めたい
以前、社長の大石さんから採用チームにこのようなリクエストがありました。
「選考基準」や「求める人物像」を会社が決めるのではなく、一緒に仕事をしていくための相性を見る「マッチング」という言葉にしてほしい。
私自身も非常に大切な観点だと思いますし、今でも皆さんと接する際の大事な指針になっています。
よく学生の方から「御社の求める人物像は何ですか?」という質問をいただきますが、正直なところ答えにくいなと感じるのは、この考えがあるからです。
私たちは、会社の採用基準があってそれを満たしているかを一つひとつチェックしていく・・・というようなことは行っていません。 私たちは、社員(特に若手社員)がやりたいことを実現させたり、なりたい姿になるための成長を100%全力でサポートしたいと思っています。 とはいっても、あなた自身のやりたいことの実現をどの会社でもサポートできるとは限りません。寿司職人になりたいという人の夢を、IT企業である私たちが全力ではサポートできないのです。
面接官は、学生を評価するのではなく「私たちの会社はその環境を提供できるのか」と会社のほうを評価する立場で面接に臨んでいます。
あなた自身が本気でやりたいと思っていること、その根っこが会社の方針に合っていて、この会社で仕事をすることがあなた自身の自己実現につながるのか、それを一緒に考える場にしたいと思っています。
面接官が聞きたいこと
私たちが聞きたいのは、
①過去においてあなたがどんな場面でどんな判断・行動をしてきたのかという行動事実
②未来においてあなた自身が世の中に対してどんな価値を発揮していきたいと思っているのか
の2点です。
①を通して、これから社会に出た時のあなたの行動パターンを理解し、その行動パターンが私たちの会社で成果を発揮しやすいかどうか(フィットしているかどうか)を考えます。無理をして背伸びをし続けるよりも、自分らしい行動パターンがカルチャーとフィットしているほうがのびのびと仕事ができ、きっと成果にもつながりやすいと考えるからです。
②は、前述の通りあなた自身がやりたいと思っていることの根っこが私たちの会社の方針に合っていて、私たちの会社にはそのチャレンジを全力で応援できる環境があるかを考えます。
それぞれについて、事前にどんな準備ができるのかを少し解説させていただきます。
過去に力を入れた取り組みについて振り返る
①では事前に過去にご自身が取り組んできたことの簡易的なレポートを提出いただきます。 そのテーマは、大学での研究のことでも、アルバイトのことでも、部活動のことでも、ITを使った技術開発でもなんでも構いません。あなた自身が本気で取り組み、自分自身の工夫や考えが色濃く反映されている取り組みが望ましいです。
ここで注意するのは「成果の大小は関係ない」ということです。
これは声を大きくして伝えたい重要なポイントのひとつです。私たち面接官が期待していることは、あなたが残した成果を知ることではなく「行動」を理解することです。
たとえ残せた結果が第三者からみれば小さくみえそうなものでも、取り組みがうまくいかず失敗したものでも、そこにあなたの行動は確実に伴っているはずです。面接官はその行動を知るために面接をしています。
何かに真摯に取り組んでいるときには、難しい局面や、困った局面、思い通りにいかなかったことなどが必ずあるはずです。「そのような瞬間、あなた自身がどういう判断や考えを持って、どう行動したのか」という事実を教えてください。
そのための事前準備としては、できるだけ明確に当時のことを思い出していただくことです。
課外活動であれば、その時どんな問題が発生して、誰とどこでどんな会話をして、自分はどういった行動をしたのか。
技術開発であれば、このようなシステム・ツール・環境を作るために、この技術を選択した。自分に足りない技術知識については、どの本を見て・誰に質問して・こういうメディアで調べてキャッチアップした。
などのように、できるだけ具体的に思い出しておくと良いと思います。
自分自身のキャリアイメージの解像度を上げておく
就職活動は「あなた自身がキャリアを選ぶ活動」です。
サーバーワークスの面接では、用意されてきた自己PRを滔々と述べたり、会社の魅力を並べて志望度を語ったりする必要はありません。 あなた自身が社会に出てやりたいこと、目指したい姿、解決したい課題など、主語を「I」にしてお話してもらいたいです。
「自分は社会でこういうことがやりたい」
「そのためにはこういう経験/環境/力が必要だと思っている」
「それが御社ではできますか?」
というようなあなたの想いを中心にした対話ができるといいなと思っています。
「やりたいこと」をクリアにすることはとてもとても難しいですよね。あなたのどんな想いや力が社会で花開くのかはまだ誰にもわかりませんが、まずはご自身で、今どんなことに興味があるのか、どんな課題感を持っているのか、こんな世の中になっていったらいいなというビジョンについて、主語を「I」にして棚卸してみてください。
それを私たちの会社で実現できそうかは一緒に考えていきましょう。
「ITへの興味」について
実はマッチングポイントの1つに「ITへの興味」という項目があります。(ネタバレ)
まず大前提として、サーバーワークスでは総合職の採用において、入社時点でのIT技術の知識やスキルを採用判断の基準にしていません!(キッパリ)
ここでいう「ITへの興味」は、知識やスキルを持っているかということではなく、「ITの可能性を心から信じているか」「テクノロジー自体を面白いと感じられているか」というようなことに近いです。
例えば
・技術的なことはわからなくても、課題解決の手段としてITの有効性を体験しているなどの成功体験がある
・将来自分がやりたいことに対してITが有効であるという確信を持っている
・純粋にITやテクノロジーが大好きで没頭してきた経験がある
もちろん入社時点でITの技術があることや経験をしていることに越したことはありません。一方でIT技術は毎日ものすごいスピードでアップデートを続けています。そのため入社時点での技術や経験よりも、入社した後に新しいIT技術をキャッチアップできるモチベーションや理由があるほうがはるかに重要なのです。
だからと言って「IT業界に絞っている」必要は全くありません。「やりたいこと」に対するアプローチ方法には様々な選択肢がある中で、その選択肢の1つに「IT」があるということも立派な志望理由になると思います。
ぜひ自分自身がやりたいことが「ITを活用すること」とどう繋がっていくのか、そのストーリーを自分なりに考えてみてください。(これには正解はありません)
まとめ
各会社によって採用面接で候補者の方に求めるものはそれぞれ違うこともあるかもしれません。 私たちサーバーワークスでは、「この会社であなたが何ができるか」よりも、「あなた自身が会社という環境を利用して何をするのか」というあなた自身を主語にした想いを大事にしています。
ぜひあなた自身の「Iメッセージ」をたくさん聴かせてください。 そして、自分の手で自分のキャリアを主体的に選択していってほしいと思います。 私たちはその選択を全力でサポートできる会社でありたいと思っています。
太田 奈津希 (書いた記事を見る)
サーバーワークス 人事部
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