今週のひとことアーカイブ #26「行動指針の『顧客視点』と『成果』について」

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こんにちは。広報のたがみです。

本記事は、「今週のひとこと」のレポート第26回目です!

今週のひとこと とは?

サーバーワークスグループでは、毎週月曜日に行われる全社朝会の中で、弊社社長の大石による「今週のひとこと」というコーナーがあります。

その今週のひとことで取り上げられたトピックの中からいくつかピックアップしご紹介していくシリーズです。朝会で実際に話している動画も併せて掲載いたしますので、よろしければそちらもご確認ください!

今週のひとこと 本編

最近本当にありがたいことに、中途入社の方が継続的に入ってきてくださっているのですが…

オンボーディングの一環として、1時間ぐらい時間をいただいて、私から直接、会社の歴史やビジョン、特に行動指針には重点を置いて、説明するパートがあるんですよね。

そこで色々、「私たちの行動指針ってこうなんです」「なんでこういう風にしてるか」などをお話しします。
例えば、 「私たちは『失敗は叱責しない』って言っていますが、それって目的じゃなくて、あくまで ”スピー ド” という行動指針があって、それを実現するためには失敗してもそれを修正するサイクルを早く回したい。だから失敗を叱責しないんです」
というように、色んな会社のオペレーションとの繋がりみたいなことを私が直接説明する場があるんです。

で、その時にものすごく面白い、興味深い質問が2つあったので、ちょっと皆さんとシェアさせてもらいたいなと思います。

質問①「成果」と「顧客視点」は同じではないのか?

1つ目が、こんな質問です。

「なぜ成果と顧客視点は別々に存在してるんですか」と。

私たちの仕事の成果って、お客さんのためにやるっていうことじゃないですか。
なので、顧客視点って必然的に成果になるんじゃないですか?逆にもう、成果一本でいいんじゃないですか?という質問だったんですね。

これ結構、グッドクエスチョンだなと思ったんです。

なぜ別々になっているのかを改めて整理してみたのですが、こういうことなんですよね。

短期的に見ると、成果というのは会社の業績とか、売上とか利益とか、そういうことになります。

ですが、そこには直結しないけれど、私たちがお客さんのことを考えたり、もしくは自分がお客さんの立場だったらどうやるかを想像して行動したりすると、中長期的にはこれが私たちのビジネスにとって決定的に重要になってくるんですよね。

だからこの成果と顧客視点というのは別々にある、ということです。

短期的な会社の利益、成果とは言えないけれども、中長期的には間違いなく私たちの利益になる重要な活動だよね、ということもあるんですね。これを成果とは別な視点で「顧客視点」という風に呼んでいる、ということなんです。

質問②「仕事は結果よりもプロセス」ならば、成果とは?

そしてもう1つ、これもですね、面白い質問だなと思ったんです。

過去のインタビュー記事を読んでくださった方がいらっしゃって、「大石さん、『仕事は結果よりプロセス』って言ってたじゃないですか。なんで行動指針はプロセスじゃなくて成果なんですか」という質問だったんですね。

もう、ギクッとしましたね。でもこれはもちろん、理由があってこうしています。 ここで言ってるこの「成果」、この定義を、ちょっと改めて紐解いてみたいと思うんですけれども。

成果って何かって言うとですね、もうちょっと私たちの普段の仕事で考えると、「チームに対する貢献」と言い換えることできると思うんですね。

もちろんいろんなバラエティがあるのですが、じゃあこのチームに対する貢献って何かというと大きく3つあって、1つは「利益貢献」ですね。

2つ目が、「プロジェクト完成」。私たちの仕事はプロジェクトベースで動くことが多いので、これへの貢献。

3つ目が、「業務効率化への貢献」。会社だとよく「仕組み化」と言ったりしますよね。これ、プロセスへの貢献ってことです。

この3つがですね、チームに対する貢献と言えるんじゃないかな、と思うんです。
何を言いたいかっていうと、プロセスが大事なことって、変わらないんですよね。この考え自体は、私もずっと変わってないです。

ただ、「プロセスが大事です」と言ってプロセスを目的化するとですね、やっぱり成果を出す、結果を出すという部分への執着が失われるんですね。
昔から弊社にいる方はご存知だと思うんですけど、昔、「プロセス、プロセス」って言ってた時期あったんですね。 その時って業績あんまり良くなかったんです。 なんでかと言うと、やはりちゃんと成果を、結果を出そうっていうところへの動機がちょっと失われたからなんです。そういう時期があったんです。

逆にこの結果だけを追い求めるとプロセスがおざなりになっちゃうので、あえてこの「成果」という表現で、「プロセスっていうのはあくまで結果を出すための手段です」「結果から逆算してちゃんとプロセスを作っていきましょう」という考え方を大切にしています。ですので、あえて行動指針は「結果」という言葉ではなくて「成果」としているんですね。

例えば皆さん、大谷翔平さんをイメージして欲しいんですけれども、すごく力のある人がブンブン振り回したら、もしかしたら大谷翔平より飛ぶホームランって打てるかもしれないですね。

でもプロセス、つまりスイングが良くなければ、定期的に安定的に結果を出すことってできないじゃないですか。
一打席だけ立ってみれば、大谷翔平が三振することもあれば、素人さんみたいな人がわーっと振ってバコンと当たって、たまたま結果が出るっていうことはあるかもしれないと。
でもやっぱり大谷翔平って、このスイング、つまりプロセスがいいから、だから安定して結果を出せるわけですよね。そういうことだと思うんです。

なのでやっぱり私たちもスイングを良くする、つまりプロセスを良くするっていうことが絶対的に大事です。
ただし、それは目的ではありません。あくまで大谷翔平のようにホームランを打つ、チームを勝利に導く、そこから逆算してちゃんとね、スイングを磨いていく。そういうことなんだと思うんですよね。

行動指針は望ましいアクションのための羅針盤

何を言いたいかというと、この行動指針というのは、私たちが望ましい行動を引き出すための設計図・羅針盤みたいなものなんだと考えてもらえれば良いかなと思います。

この質問があって、私も再認識したように、完璧なものじゃないし、色んな議論とか解釈の余地ってあると思うんです。
その時にちゃんと疑問をぶつけてもらう。必要があれば議論する。このプロセス自体にもすごく意味があると思うんですね。

他にも、「この時どうしたらいいんだろう」みたいな疑問があれば、もう遠慮なくぶつけてもらいたいなという風に思います。 G-genの方もね、今、行動指針、弊社と違って4つ以上あると思うんですけども、それについてもいろんなね、議論があると聞いてますので、今日のこの話、是非参考にしていただいて、G-genはG-genなりの良いものを作ってもらえればな、と考えております。

私の話は以上です。今週もよろしくお願いします!