今週のひとことアーカイブ #23「氷が解けたら何になる?」

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こんにちは。広報のたがみです。

本記事は、「今週のひとこと」のレポート第23回目です!

今週のひとこと とは?

サーバーワークスグループでは、毎週月曜日に行われる全社朝会の中で、弊社社長の大石による「今週のひとこと」というコーナーがあります。

その今週のひとことで取り上げられたトピックの中からいくつかピックアップしご紹介していくシリーズです。朝会で実際に話している動画も併せて掲載いたしますので、よろしければそちらもご確認ください!

※通常、動画と併せて公開していますが今回は社内の情報がいくつか出てくるため動画の作成をしておりません。ご了承ください。

今週のひとこと 本編

先日、面白いテーマの話があったので皆さんに共有します。

皆さんなんとなく聞いたことあると思うのですが、生成AIが意図しない回答を出すことを「ハルシネーション」って言いますよね。
でも「ハルシネーションって何か」って言われた時、皆さん正確に定義できますか?

氷が解けたら何になる?

これ結構難しい問題だなと思ったのですが、聖光学院という結構有名な学校の学長さんがめちゃくちゃ面白いことおっしゃったんですよ。
「氷が溶けたら何になる?」って問いがあったとき、皆さんどんな答えになりますかね?
これ、普通水じゃないですか? 「氷が溶けたら水になる。」

でも人間だったら、これって「春が来る」でもいいんじゃないかと学長さんはおっしゃったんですよね。

なるほどなと。

もっと言うと、氷が溶けたら「あの人ともっと分かり合える」とかもいいですよね。人間だと想像力を発揮できるので、この氷が季節の暗喩なんだなとか、氷っていうのが仲が悪い状態の暗喩なんだなってことをすぐ分かったりするわけですよね。
でもこういうのって、この生成AIの回答的にはもうハルシネーションに近い領域ですよね。幻想と言いますか。

これをハルシネーションだからって片付けて使わないと、生成AIの利用もやっぱり限定的になりますよね。
人間と生成AIの違い・領域みたいのってそういうところにあるんじゃないかと思うんですよね。

人とAI、それぞれの領域で活躍できるように

やっぱり答えが分かりきっている領域では生成AIの方が強い。これは当たり前ですよね。
例えばコーディングのスピードとかに関しては生成AIの方が早い、強い。多分今後、こういうことってあると思います。
これはしょうがないと思うんですよ。昔の話で例えると、江戸時代に手紙を届けるのに1番早い方法って、めちゃめちゃ足の早い飛脚を雇うことだったわけじゃないですか。でも今って足の速さ競ってもしょうがないですよね。車とか新幹線とか、道具使いなさいよって話じゃないですか。それと一緒ですね。
より便利な道具が出てきてるんだったらそれ使った方がいいよね、というのが多分これからはコンセンサスになっていくと思うんですね。
今はまだコーディングを生成AIにやらせるってなんとなくモヤモヤっとするところもあるかもしれないですが、おそらく時間の経過と共もに変わっていくだろうと思います。

一方で、想像力が必要な領域(大きな問題を分解するような部分、例えば会社の管理会計とかの話)だったら、専門とする人がやってくれます。 この「大きな問題を分解し、処理していく」というのはなかなか生成AIには難しいですよね。
「当社のプロジェクト採算管理について改善点を出してください」って問いかけても出てこないわけです。
やっぱりそこは、大きな問題を分解して何がこのルートコースなのかっていうのをちゃんと調べないと答えが出てこないからだと思うんですよね。

今回、なぜこの話を話題に出したかと言うと、4月1日、入社式です。
ご存知の方も多いと思いますが、私は入社式の時に必ず「皆さんはこれから答えがない世界に足をを踏み込むんだ」という話をよくしています。
社会に出ると、学生の時と違って答えのない世界に急に飛び込まなければいけないわけです。
答えのない世界にやってくる新入社員の皆さんを、気持ちよく迎えてあげて欲しいなという思いから、今日はこんな話をさせていただきました!