営業部 佐竹です。
9月から配属が変わり、何と営業部になりました。と言ってもやることはほとんど変わりませんので、今まで通りブログを書いていきたいと思っています。
はじめに
サーバーワークスには2014年7月に入社しました。2021年度の株式会社サーバーワークス APN Ambassador の1人を務めさせて頂いております。
本日は、社内で開催しておりました勉強会が終了しましたので、そのご紹介です。
新卒向け AWS 認定資格対策
サーバーワークス社内では、いたるところで勉強会が自主的に行われています。その中の1つに、私が2021年3月~8月の半年間にわたって開催していました「新卒向け AWS 認定資格対策」の勉強会がありました。
これは私が2021年度の上期において、部長から直接「資格試験の後押しよろしく」と私個人に依頼された1人タスクフォースとなっております。ちなみに私は、社内では一部のメンバーから「塾長」と呼ばれており、その社内評判もあって任命されたようでした。
塾長となるまでの経緯
以下、中村によるブログ記事にも記載があるのですが、2019年11月 から年末にかけて、非エンジニア(バックオフィスメンバー)向けの「クラウドプラクティショナー(AWS Certified Cloud Practitioner)」対策を主軸とした勉強会を実施していました。参加者は7名で、全員が IT 知識がほとんどないメンバーでした。
そして、毎週行われていたこの勉強会で、いつの間にか私は塾長と呼ばれはじめたのです。
この勉強会の記録は音声として録音されており、以下の通り倉田のクラウドプラクティショナー試験合格を後押ししたこともあるようです。
これらの実績から「塾長」という通り名がついて、今回のタスクフォース任命となりました。
勉強会の効果
勉強会を始める前
参加メンバーは新卒2年目の配属が決まったばかりのメンバー4名となりました。
2021年3月4日の開始時点では、4名で「クラウドプラクティショナー」×3、という状況でした。ここからスタートしました。
勉強会を終えた後
2021年9月6日(本日)時点で、4名で 14 の資格に合格済となりました。半年で+11資格です!素晴らしい!
内訳は以下の通りです。
- クラウドプラクティショナー ×4 (全員合格)
- ソリューションアーキテクト – アソシエイト ×4 (全員合格)
- SysOps アドミニストレーター – アソシエイト ×3
- デベロッパー – アソシエイト ×3
勉強会をどのように行ったのか
フォーマット
勉強会のフォーマットは以下のように定めました。
- AWS が公式に出している各試験のサンプル問題を詳しく解説する
- 予習不要。講師も予習しないでサンプル問題を解いてその場で解説する
- 解説は全員が納得するまで徹底して行う
- 勉強会は不参加となったメンバーが追いつけるように全て録画する
この「予習しない」というのがこの勉強会の独特なところかと思っています。
私が今回の勉強会で大事にしたのは「私がどのように問題を理解して、どのように答えを導き出したのか」というその思考方法を教えたかったからです。そして、私もぶっつけ本番でやっているので、勉強会中も「本気で間違えて謝罪する」というのがお約束になっています。
録画も重要です。どうしても残業や体調不良で参加できないメンバーが出てきます。そのメンバーに配慮するためにも録画を必須としていました。さらに、録画をすると追加で良いことがあります。この勉強会に全く参加していないメンバーでも今後動画を見れるということです。
先の倉田の例では「録音のみ」でしたが、「録画」であれば AWS 環境構成図の作成方法やマネジメントコンソールの操作方法も見れるため、AWS をより理解しやすくなります。
勉強会中に大事にしたこと
書き起こすと以下の通りです。
- 全員の理解と認識を統一するために AWS 環境構成図を可能な限り図示する
- 問題文の「どこに注目するべきか?」つまり「キーワードを拾えるか?」を毎問意識してもらう
- 選択肢の共通項目やキーワードを拾い上げて、短時間に選択肢を絞る方法を学んでもらう
- 正解以外の選択肢について「何故その回答は不正解なのか?」をディスカッションする
つまり「正しく問題文を理解する」のと「正しく選択肢を理解する」ために、「構成図の図示」と「キーワードの拾い上げ」をやってもらいました。
加えて「ただ正解を選ぶだけ」ではなく、消去法でも問題を解けるように、他の選択肢が誤っている理由にも全問で言及しています。
参加者の感想
ここで、全20回を終えた参加者の感想をご紹介します!
- AWS サービスがどのような歴史的背景と経緯で機能が追加されてきたのかという説明があったので、より記憶に残りやすかったです!
- マネジメントコンソールで設定を実践しながら解説をして貰えたたことで、問題に取り組む際にマネコンの画面がイメージできるようになり、自分で学習する際にもマネコンを触ってみるようになりました!
- 問題に関して疑問が生じた場合、すぐに検証して最新の仕様を確認して貰えたため、変化が多い AWS サービスの知識を即座にアップデートすることができました
- 自習に利用している問題集の解説では、不足している知識までカバーしてもらうことは出来ないが、本勉強会では参加者の知識レベルに合わせて解説をして貰えた点が、深い理解につながったと感じます
- AWS 環境構成図を作成して解説して貰えることが多く、視覚的に問題の内容を捉えることができた。問題の内容を図に起こすその描き方も参考になりました
- 佐竹さんが問題を解く際にどこに注目しているのかを知ることができ、問題文中のポイントなる部分が分かるようになりました!今までは問題文を全て読んでからでないと問題が解けなかったのですが、今は問題文中のポイントとなる単語が拾えるようになり、特定の単語から答えが想像できるようになりました!
- 問題に対して、かみ砕いて考えることができるようになった結果、消去法で問題を解く能力が高くなりました。勉強会に参加する前は、その問題に関する知識について「知っているかどうか」だけで問題を解いていたため、この勉強会がなければ知識と問題が1:1でしか結びつかない勉強を続けていたと思います
- 勉強会の仕組み自体が「周りが頑張ってるから頑張ろう」という精神的なプレッシャーをいい意味で感じることができました
塾長が覚えている印象的なセリフ
最後の勉強会で「佐竹さんは質問をしやすい」という話になったことがあります。
詳しく聞いてみると、勉強会に参加していても「こんな質問をしては怒られるんじゃないか、空気が読めていないんじゃないか、馬鹿にされるんじゃないか」と思って、なかなか質問ができないという心理状況に陥ることがあるようです。「佐竹さんには、どんな質問をしてもちゃんと答えてくれるという安心感があるのが良い」とのことで、心理的な障壁がうまく取り除けていたのも勉強会がうまくいった理由の1つではと考えています。
このような空気を作るポイントは、以下の2点でクリアできると考えています。
- 講師や他の参加者は、質問者を否定しない
- 同じくらいの技術レベルのメンバーを集めて勉強会を開催する
「質問したことが悪いことだった」と質問者に思わせないよう配慮をするのは、講師の大きな役割の1つだと考えています。
まとめ
本日は、新卒向け AWS 認定資格対策の社内勉強会を全て終え、その振り返りを行った結果をブログにさせて頂きました。
こうやって振り返ると、いろいろと良い気付きもありますね。何かプロジェクトをやった後は、時間を見つけて振り返り会を行うのも文化として定着しているのですが、これも良い文化だと感じます。
本ブログが、資格試験の勉強会を開催しようと考えている方の何らかのヒントになれば嬉しく思います。
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ではまたお会いしましょう。
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マネージドサービス部所属。AWS資格全冠。2010年1月からAWSを利用してきています。2021-2022 AWS Ambassadors/2023 Japan AWS Top Engineers/2020-2023 All Certifications Engineers。AWSのコスト削減、最適化を得意としています。