
こんにちは!広報のたがみです。
今回は社員インタビューをお届けします。インタビューするのは、社内で多くの人に利用されている「ブログレビューツール」を、生成AIを活用して開発したローさんです!

ローさんは新卒2年目のエンジニアで昨年1年間の研修を経て、現在はエンタープライズクラウド本部のクラウドモダナイズ課に所属しています。
普段はモダナイズ技術のほか、弊社サービスクラウドシェルパ*1を通じてお客様のAWS活用支援を行いながら、今年の夏に、社内で生成AIを活用した「ブログレビューツール」を開発、実装しました。この取り組みは、週1回、全社朝会で発表されるMVPにも選出されました。
そんなローさんに、開発のきっかけや苦労、生成AIに対する考え方などをインタビューしてまいります!
レビューツールについて
開発のきっかけ
ー 今回ブログレビューツールを作ろうと思ったきっかけを教えてください。
普段から生成AIに関心を持っていて、これまでも今も、どうしたら活用できるか常に考えています。このツールの開発はその中で思いつきました。
当時は定常化されているタスクに対して生成AIを活用し、業務改善できる余地があるのではないかと考えていて、そこで目を付けたのが「技術ブログのレビュー作業」でした。
サーバーワークスでは技術ブログに、日々エンジニアのみなさんが記事を書いています。それらの記事は、公開される前に内容に誤字脱字や事実と異なる内容が記載されていないかをチェックするフローがあるんです。
これまでは slack で記事の下書きURLが投稿され、有志の方がチェックしてくれていたのですが、そこを生成AIに置き換えられると思ったのがきっかけです。
以前似たような仕組みで解決している他社のブログの記事を先輩社員から共有していただいた時、読んだ後に自分にもできるかも、やってみたい!と思ったのもありますね。
ツールの構成
ー 構成を教えてください。
構成はこんな感じです。

Amazon QとAmazon Bedrockを使って開発しました。
Bedrock Agentのアクショングループ(Lambda)によってURLからブログの内容を抽出し、Agent(Claude Sonnet 4)に渡す→内容をチェックし、フィードバックをSlackに投稿する、といった流れです。
コマンドを手動で呼び出す必要がありましたが、社内で使用しているワークフローから動かすことができるようになっています。
開発を振り返って
ー 開発を進める中で大変なことはありましたか?
運用にかかわる社内調整や設計の部分に時間をかけたので完成までは約1ヶ月ほどかかったのですが、その中でコーディングや開発にかかわる時間はほぼ1日でした。コーディングは生成AIを利用しながら進めてあっという間にできてしまったので、そこで生成AIのパワーを実感しましたね。
一方で、まだ経験が浅いのもあり、知らない領域での知識を補足するのは大変でした。コーディングがざっとかけてもエラーは出るので、そのたびに調べたり、バグの改修をしたり…
このレビューツールは提供されたURLをクロールしてコンテンツを抽出するという仕組みなのですが、その時に使われるUser-Agentというヘッダーが、ブログのウェブサイト側で一時ブロックされて、このエージェント自体が機能しなくなった時がありました。(以後:ブロック事件)
そのUser-Agentの知識や、なぜブロックされたか、どうやって解消できるかまで知識を補うのが少し大変でした。
この辺りははてなブログさん*2に問い合わせをしてやり取りしながら、ブロックの解除や今後の運用について話したりしました。
ー 先輩には頼らなかったんですか…?!
もちろん運用の調整部分など、社内で聞かないと分からないことは上長や周りの方にも手伝っていただくことはありました。
ですがこのプロジェクトをやりたいと言い出した自分できちんとやり遂げてみたい、という気持ちがあったのと、先ほど話したブロック事件以外は調べたら解決していたこともあり、開発部分は基本一人で進めていました!
ー 開発を通して感じたことはありますか?(MVPにも選出されていましたね!)
周囲の反応が良かったのは非常にうれしかったです。様々な部分を自分一人で進めていたこともあって、「これで本当にいいのか」「ちゃんと使ってもらえるだろうか」という不安はありました。ただ、いざ公開・周知した時に、社内の皆さんから前向きなリアクションをもらえたり、週間MVPに選んでいただけたりと、やっぱりやってよかったんだなと思えました。
今回のチャレンジで技術的な学びもありましたが、何よりサーバーワークスはこのような新しい取り組みを応援してくれる、前向きにとらえてくれるというのを実感した経験となったのは大きかったです。今回の経験を得て、これからもどんどん検証して、発信もしていきたいという気持ちになりました。
現在は一度リリースした後も周囲の方から意見をいただいて、技術レベルを判定する機能を追加などのアップデートを続けています!
リアルタイムで感じる生成AIの可能性
ー 冒頭でもおっしゃっていましたが、ローさんが常日頃生成AIに強い関心があり、積極的にキャッチアップしたいと思うのはなぜなのでしょうか?
生成AIによって未来が変わっていくだろうということをリアルタイムで実感していて、自分にとって面白く魅力的な領域だからです。
1~2年前では不可能あるいは困難だったことが、生成AIの進歩によって可能になっている今がある。少し前ではビジネスバリューを生みだせるものがチャットbotくらいでしたが、今となってはRAG(検索拡張生成)やコーディングエージェント(Q Developer、Claude Codeなど)、様々な領域で生み出せている。こうやって実現できることが現在進行形でどんどん増えていて、この先も可能性が広がる未来が見えて、ワクワクするんです。
ー 世の中には「AIに仕事を奪われる」という”脅威”としてAIをとらえている方も少なくないと思いますが、ローさんは異なる捉え方をしていますよね。
はい。未来の職場では、生成AIは今のパソコンのように当たり前の存在になるんじゃないかと勝手に思っています。最近勉強がてら見た講演で、「今人力で解決していることがAIに置き換えられたら、人はもっと上の知的財産を生み出すプロセスに介入でき、より一層会社のバリューを生み出せることに繋がるのだな」と再認識しました。
例えば今回のようなブログのレビューが完全にAIに置き換えられるようになったら、これまでレビューに使っていた時間をより直接的に会社の価値創出へと繋がる活動に使えるようになるので、それが生成AIの価値なんじゃないかなと思いますね。
少し子どもっぽいかもしれないですが、今の生成AIは「粘土」のようなものだなと感じています。使い手の技術や創造性は問われつつ、生成AIというひとつの技術から、自分が望む様々な形のソリューションを作りあげられる時代だと思います。
ー では最後に、これから挑戦していきたいことを教えてください。
今回のブログレビューツールのほか、サーバーワークスが社内で生成AIを活用しているのはその活用から得た知見をお客様に還元していくためです。
その前提で、最近はこのツールの継続的な開発ももちろんですが、社内で使われているアシスタントツールを進化させたいという気持ちがあり、ひっそり検証や調査をしています。模索しながら、最終的にはお客様のビジネスバリューに繋がるソリューションを生み出すことを目指します。
今の自分はAIにとても魅力を感じています。サーバーワークスのビジョン「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」のように、生成AIでもっと世の中が働きやすくなったらいいなと思っています。
私にとって働きやすさとは面白い、楽しいと心が動くような仕事ができること、仕事を楽しめることです。まずは私自身がAIの可能性を信じて楽しみながら、一人でも多くの人の働きやすさに貢献していきたいです!
あとがき
以前から、ローさんが生成AIについて積極的に情報共有や先輩社員と会話をされているのはslackで拝見していました。しかし、今回改めてお話を聞き、その情報収集の速さや成果を出そうとする気概、貪欲さが想像以上だったのでとても驚きました。
インタビュー中に「生成AIに興味があるので、色んな事をしたくなるんですよね」「(この分野は)色んな情報をキャッチアップしないとすぐに置き去りになってしまうので、すばやいキャッチアップには注力しています」「失敗も多いかもしれないですが成果に繋げられたら」と語っていた姿が印象的です。
「好き」という純粋な探求心が大きな原動力になっていることはもちろんですが、その熱い気持ちと行動が伴っているところがリスペクトだなと思いました。
ローさんが「粘土」と表現した生成AIで、これからどんな働きやすさを生み出していくのか、楽しみです!
*1:▼クラウドシェルパについてはこちらをご覧ください!
www.serverworks.co.jp
*2:サーバーワークスのエンジニアブログがはてなブログを利用して運営しているため
2021年新卒入社