入社1年目の受験者が「基本情報技術者試験」の対策ポイントをまとめてみた

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はじめに

こんにちは、22年入社の井上です。最近東京に引っ越し、晴れてシティボーイの仲間入りを果たしました。

さて、みなさんはITの資格を持っていますか?資格を取得すれば、自分の技術向上はもちろんのこと、自身の市場価値の向上、ステイタス向上、キャリアアップなど様々な効果が期待できます。また、IT系の資格試験には基礎知識を問うものからオフィスソフトの技能を測るもの、機械学習の専門知識を問うものなど様々なものがあります。社内でもAWS認定をはじめとしたさまざまな資格の取得を奨励しています。

そんな中、今回私が受験したのは「基本情報技術者試験」です。若手エンジニアが最初に挑む資格として有名で、しっかりとした準備があれば、比較的手の届きやすい資格でもあります。本記事では、「基本情報技術者試験(以下、FE)」の受験記とワンポイントアドバイスについて書いていこうと思います。

※試験問題は非公開ですので、特定の問題に言及することはありません。どうぞご了承ください。

FEを受けてみた!

本番までの準備

準備してみて

そもそも私のバックグラウンドをば……。学生時代は学部としてはバリバリの文系でしたが、趣味でPythonなどを触っており、IT系の知識は少しだけありました。社会人1年目は、金融系のシステム部に所属しており、そこで金融システムの知識とIT系一般の知識を覚えました。ただ、この時もFEなどの資格に向けて何か体系的に勉強をしていたわけではありません。

こんな私がなぜFEを受験するに至ったか、一番の理由は同期の存在です。ひとり私の同期に、資格取得にすごく熱心な人がいて、彼は昨年秋にFEと応用情報技術者試験(以下、AP)を両方取得したのです。さすがに負けてはいられないと私の闘争心に火が付いたのがきっかけです。引っ越しの日程の関係などもありAPの受験は断念しましたが、FEはなんとか受験枠を確保できました。

参考書は、矢沢久雄氏の『出るとこだけ! 基本情報技術者 テキスト&問題集』(翔泳社、2021年) を購入。しかし日々の仕事の疲れと私の性格とが相まって、本腰入れて勉強し始めたのは受験2日前です…。

ワンポイントアドバイス
  • 受験枠の確保はなるべく早く!

    これがFE初めてにして最大の難関といっても過言ではありません。期間限定のCBT方式になり、受験枠の確保が難しくなっています。特に土日は受験枠が少なくなるうえに、社会人をはじめとした多くの受験者が申込をするため、土日受験できる望みは薄いと覚悟しておいたほうがいいでしょう。私は、連休と実家(宮崎)を駆使して、なんとか枠を確保できました。

  • 参考書はなるべく少なく!

    参考書によって多少の違いはあれど、合否に差ができるなんてことはほぼないと思います。一般論として、むやみに何冊も参考書を買うより、1冊の参考書を丁寧に学習するほうが合格に近づきやすいでしょう。実際に書店に行き、自分に合いそうな1冊を探してみることをおススメします。

  • 計画的に勉強をしよう!

    参考書を買えばわかりますが、出題範囲は結構広いです。計画的に学習し、確実に知識を自分のものにしましょう。少なくとも、2日で学習する量ではないと思われます。

午前試験

出題形式は下のとおり、時間は150分で、60点が合格基準点です。

問題 内容 解答 配点
1~50 テクノロジ系 必須 各1.25点
51~60 マネジメント系 必須 各1.25点
61~80 ストラテジ系 必須 各1.25点
受験してみて

印象としては、全体的にやや難しいと感じました。参考書についている練習問題などは学習の直後であったりその分野からの出題であったりするため、正解を選びやすいですが、本番試験ではなんのコンテクストもなく問題が現れるため、問題文の単語や選択肢から何を問うているのかしっかりと理解する必要があります。また、学習中にもついテクノロジ系に目が行ってしまいますが、マネジメントやストラテジも全体の4割近く出題されます。骨のある問題も多いため、これらの分野もしっかりと学習しましょう。

時間について、1問あたりだと2分弱しかありませんが、択一式であり一瞬で解ける問題も多くあることから、実際は見直しまで含めて70分ほど余りました。時間内でも試験を終了することはできます。わからない問題もいくつかありましたが、知識問題は時間をかけてどうこうなるものでもないため、潔く諦めました。

ワンポイントアドバイス
  • 切り捨てる勇気も大切!

    参考書でも見たことのないような意味不明の単語の意味をきく問題であったり、何を問われているのかわからない計算問題、情報の分野ですらないような問題もあります。そのような問題はサクッと切り捨てましょう。知識問題ですので、時間をかけても分からないものは分かりません。また、自信ない問題やわからない問題に「フラグ🚩」をつけることで、おおよその点数感覚もつかめます。

  • 計算間違いに要注意!

    bitとBiteの単位換算や、ギガメガキロなど所謂SI接頭語の変換が必須の計算問題があります。四肢択一ではありますが、受験者の引っ掛かりポイントには、対応した誤答の選択肢が必ず用意されているため、それにひっかかることのないよう丁寧に計算しましょう。

  • メモを活用しよう!

    計算問題やアルゴリズムの問題は、途中経過が大切です。メモ用の紙とペンが用意されているので、「どこを計算しているのか」「スタック・キューの中身は何か」などを細かく記録することで、ミスを防ぐことができます。

午後試験

出題形式は以下のとおり、時間は150分で、60点が合格基準点です。

大問 内容 解答 配点
1 情報セキュリティ 必須 20点
2~5 テクノロジから3問、マネジメント・ストラテジから1問//計4問 2問選択 各15点
6 データ構造・アルゴリズム 必須 25点
7~11 C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算//計5問 1問選択 25点
受験してみて

午後問題はポイントが2つあります。

1つ目:選択問題がある点

第2問~第5問は、ソフトウェアとハードウェア、ネットワーク、データベース、ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメント、ITストラテジなどの分野から4問出題されます。受験者はそのうち2問を答えます。第7問~第11問は、C、Java、Python、アセンブリ言語、表計算の問題がそれぞれ1問ずつ用意されており、受験者はそのうち1問を答えます。

私の場合は、前半の選択問題は前から解いていこうとしましたが、最初の2問をいい感じに解けたので、その2問を選択して後の2問は解きませんでした。後半の選択問題は、Pythonを選びました。本当はアセンブリ言語で受けたかったですが、そこまで勉強する時間がなかったので、泣く泣く断念しました。

2つ目:ソフトウェア開発(プログラミング言語)がある点

午後問題の目玉ですね。私は前述のとおり、Pythonを選択しました。Pythonは比較的最近FEに登場した言語で、それ以前はCOBOLという金融システムなどに使われている言語が採用されていました。Pythonに代わってくれて、個人的には本当にラッキーでした(小声)。

Pythonに関しては、クラスの継承らへんまでは普通に出ます。感覚でクラスを扱ってきた自分はすこし手こずりました。

また、ソフトウェア開発全般に言えることですが、プログラムを書く能力よりもプログラムを「読む」能力のほうが圧倒的に必要です。実際の問題は予めほとんどプログラムが書いてあって、穴の開いた行のプログラム文を選ぶといった形式です。もちろん(?)コメントは1行も書いてありません。人の書いたプログラムを読むのは結構負担のかかる作業ですし、そういう経験がないとなおさら大変なので、慣れるまで練習しておいたほうがよいかもしれません。私は練習する時間がなかったので、学生時代の経験と気合で読みました。


時間について、こちらも見直しまで含めて60分ほど余りました。参考書に「時間が足りない」と書いてありヒヤヒヤしていましたが、ふたを開けてみたら1問あたりの問題数が少ないこともあり、大幅に時間が余りました。

ワンポイントアドバイス
  • 選択問題は決めておこう!

    何を解くか決めておかないのも手ですが、全問解くはめになってしまいます。私は何を解くか決めずに受験して、運よく最初の2問が解けたのでよかったものの、もしそれらが解けなかったら大損なので、気合で解き切りました。自分の得意な分野を過去問などで把握しておき、試験ではその分野の問題を回答するといいかもしれません。

  • 選択問題のチェックを忘れずに!

    選択問題には、自分が選んでいることを示すためのチェックボックスのようなものがあります。その問題を最後まで解くと、システム側で勝手にチェックしてくれますが、逆に最後の問題が分からないまま次の大問に行ってしまうと、チェックがされないまま次の大問に行くことになり、最悪大問丸ごと落としかねません。注意しましょう。

  • プログラムを読む力をつけよう!

    上述のとおり、ソフトウェア開発の大問はプログラムを「読む」力が重要です。個人的には、独り言を言いながらプログラムを読むと理解しやすいのでおススメです。ただ試験会場では声を出せないので、心の中でブツブツ唱えるだけに留めておきましょう。

受験を終えて

各試験を終えると、すぐにプロメトリック社(テストシステムの運営会社)からメールが来て、スコアレポートが送られてきます。総合得点や分野別大問別の得点を知ることができます。点数を公表するのは差し控えますが、どちらも合格基準点はきちんと超えていたので、一安心しました。

次の目標

まずは、秋に応用情報技術者試験を受験しようと思っています。また、AWS認定も頑張ります。

(おまけ) 今後のFE

FEと情報セキュリティマネジメント試験が、2023年4月より通年試験化するようです。それに伴い、午後試験(新:科目B試験)も選択問題がなくなるとのことです。Pythonさん……。

www.jitec.ipa.go.jp

詳しくは上のリンク先をご覧ください。


長くなりましたが、今回はこの辺で。ご覧いただき、ありがとうございました!

井上 碧(執筆記事の一覧)

AS部LX課 2022年入社

好きなお茶はジャスミン茶です。