ANGEL Dojo 2022に出場した新卒社員4名にインタビュー

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こんにちは!2021年4月入社のたがみです。

今回は社員インタビューをお届けします。

本日の主役はこちら、ANGEL Dojoに出場した4名です!

左から2021年新卒入社の井出さん、山口さん、2020年新卒入社の加藤さん、篠﨑さん

「ANGEL Dojoってそもそも何?」と思われた方もいらっしゃるかもしれないので、まずはこの「ANGEL Dojo」について少し説明しようと思います。

ANGEL Dojoとは

AWS Japanが主催する、参加企業から選抜された 4 〜 6 名のメンバーでチームを組み、サービスの企画・プロトタイプ作成、ワークショップなどを体験する実践型の AWS 活用チーム開発トレーニング企画です。今回で4回目の開催でした。

公式ブログでは『ANGEL 道場とは、擬似プロジェクトを通じてアジャイル、DevOps、モダンなアプリケーション開発などのクラウドネイティブな手法と、様々なInnovationを作ってきたAmazonの文化と考え方を体験いただくことで、クラウドの価値を最大限に活かすための基礎的なスキルを実践を通して身につけていただく取り組み』と説明されています。

ちなみに、なぜ「ANGEL」…?天使…?

なのかというと、

APN Next Generation Engineers Leaders 〉の略だそうです!

このANGEL Dojoは3年目までの若手エンジニアのみが参加できるものとなっており、機を逃すのはもったいない!と例年社内でも技術部門の上長から積極的に参加が推されています。

今回、サーバーワークスチームは個人情報検出サービス「Mikke*1」を開発し、見事ベストアーキテクチャ賞*21位を受賞、頂上決戦に進出を果たしました!

頂上決戦の様子はこちら:https://youtu.be/LR4lcyf73ZU (9:18~ サーバーワークスチームの発表です)

……と、ANGEL Dojoの概要についてお伝え出来たところで、先ほど写真を掲載しました井出さん、山口さん、加藤さん、篠﨑さんに、ANGEL Dojoに参加してみての感想や、裏話についていろんなお話を伺いましたので、お読みいただければと思います。

参加したきっかけ

今回皆さんは、どうしてANGEL Dojoへの出場を決めたんですか?

加藤:去年参加した人が同じ代にいたので、ANGEL Dojoの存在は以前から知っていました。今年もAWSJから案内があり、参加するかどうか考えてねと上長から声をかけてもらいました。

配属されて1年経って、「この技術が好き!」や「この分野を極めたい!」と思うものがないなと感じていたので、もっと様々なサービスを知って、自分の興味分野を広げたいと思ったのが出ようと思ったきっかけです。

篠﨑:私も、1年目のころからANGEL Dojoのことは知っていて、興味もあったんです。これまでも同期に一緒に出ないかと誘われたこともありました。でもその当時は本当に忙しくて難しくて…でも、私は今年エンジニアとしては3年目で出場できる最後の年だということと、去年一昨年と先輩方が出場して変化していく姿を見ていてすごいなぁと思って、その波に乗りたいという想いで参加を決めました。

井出:同じ部署に去年出場していた先輩がいたので、話を聞いてみたら出たいと思いました。

普段の業務ではインフラ部分に携わることが多いため、ANGEL Dojoに参加することで使わないサービスにも触れることができたりコードを書いて開発を体験したりと、学ぶことが多いのではと思い参加を決めました。

山口:いろいろ経験したいという想いがありました。

所属部署がインフラをメインに扱う部署で、アプリ開発に携わる機会やコードを書くことがなかなか無いので、触れたことのない技術に触れてみたいと思っていました。

参加を決めるまでは、これまでのANGEL Dojoに参加したことのある先輩に話を聞いてイメージを膨らませました。 具体的には、スケジュール感や進め方、どんなことを学べるのかや、参加してみての感想などの情報収集をしましたね。

ひとの生活をイメージするところから始まったサービスづくり

そんな4人が集まって、どうやってMikkeがうみだされたんですか?

山口:まず、ANGEL Dojoではテーマや課題は与えられず、開発するサービスに制約はありません。

私たちはチームの中で誰かが明確に「こういう課題を解決したい」「こういうサービスを作りたい」という理想を掲げている人が最初はいなかったので、みんなで話し合うところから始まりました。

加藤:1週間のうち木曜日と金曜日がANGEL Dojoに時間を使っていて、木曜日はAWSJから講義を受けていたのですが、その中で「Working Backwards(ある商品・サービスを開発する際に、それをプレスリリースに落とし込んで、具体的にリリースされた際のイメージを確認するためのもの)」という考え方を教わり、それをもとに顧客視点に立つためペルソナを立てる話し合いから始めました。

山口:20代前半、三鷹に住んでいるOLの”ななせちゃん”という架空の人物を作り上げて、その人の生活をみんなで細かく細かくイメージしてみたんです。

「朝何時に起きて、何時に会社行って…」で、「ななせちゃんはOLだから化粧する必要があるからそこに時間がかかるよね」とか、「通勤時間はこれくらいだよね」とか。

その中でこういう課題を持っているんじゃないか、という課題を架空で生み出していきました。

そこから「20代前半の女性はSNSをよく使うんじゃないか」「だから写真をネット上に公開する機会が多いんじゃないか」という話が出て、そこに写っちゃいけない情報を載せちゃったりするんじゃないかと課題を設定しました。

そして、それを解決するためのMikkeに辿りついたんです。

ー 最初からそのやり方でやって、一発でうまく行ったんですか?!

加藤:いや、実はかなりいろんなペルソナを立てていて…まずは自分や周りの友達の実生活のことを想像しながら考えたのですがなかなかうまくいきませんでした。とにかくペルソナを沢山考えて、いくつか候補があった中で絞られました。

ここを徹底してちゃんと考えたからあとあとうまくいったんじゃないかなと今は思いますね。

ー 最終的にMikkeを作るための課題を選んだ決め手はどこだったんでしょうか?

山口:「ペルソナの裁量で課題解決がされるかされないかが決定しない」という点ですね。

「夕飯の献立が出ない」とか「筋トレしたいけど手が出てない」とかが他に案としてあったのですが、サービスを作っても長続きしないでアプリを使わないとなると、課題解決にならない可能性がありますよね。

つまり、こちらからソリューションを提供してもペルソナの心が変わらないと解決できないようなものは避けた感じです。

「画像に写り込んだ個人情報を誤って投稿する」だとななせちゃん(ペルソナ)のモチベーションや裁量は関係なしにMikkeを使うことで課題は解決されるので、この課題にしようと決まりました。

全員が手探りでの開発作業

大変だったことはなんですか?

加藤:全員ほぼ開発経験が無い中で、コードを書く必要があったことです。

山口:途中、AWSJの講義でアジャイル開発の手法を学んだので、それを「4人を2人1組チームに分けて1時間話し合う。その後4人で集まって分からなかったことを共有しながら進める」という形で応用・実践していきました。

井出:そうですね。常に手探りでした。2か月間、毎週木曜日と金曜日だけという限られた時間の中で技術や知識を理解して、覚えて進めていくのは、大変だったと同時に自分自身にきちんと身についているのか心配になることもあったのですが「大まかに理解しよう」と意識していました。

篠﨑:コードを書いていく中でエラー文が出て、そのエラーの原因が分からず詰まって進めないときが一番きつくて、そんな時は社内の先輩や同期でこれまでのANGEL Dojoに出たことのある同期に声をかけて分析を手伝ってもらいました。

それと、私は4人の中では比較的開発についての知識があったので、ガシガシ進めて出しゃばりすぎちゃったと思っていました(笑)でも頂上決戦が終わったあと、山口さんが「悔いが残らない形でできた」と話してくれていたのでありがたかったです。

加藤:篠﨑さんが一番開発のことをわかっていたので、もし引っ張ってくれていなかったらきちんと動くものを作れなかったと思ってますよ!

ー 時間の管理などは大変でしたか?何か工夫をしていましたか?

加藤:基本的に木曜金曜は普段の仕事はしなくていいと言われていました。ANGEL Dojoに参加します、と決まった時点で上長が案件量自体も週3日に調整してくださっていましたね。

意見を叩き落とさない

コミュニケーション面では何か意識したことはありましたか?先輩後輩のチームで、最初はちょっと緊張しましたか?

井出:そうですね…最初は私たち後輩側が黙ってついていくスタンスになっていたかもしれないです、でも進めていく中で、言いたいことをなんでも言っていける空気があったので仲良くなれたと思っています。山口君とか、わりと意見をバンバン出しますし。

山口:そうですね。僕と篠崎さんは結構議論を活発に交わしてました。

井出:議論はするんですけど、仮に意見が対立してもきちんと受け取ってから異議を表明する4人が集まっていたので、あまりぶつかり合うこともなかったです。意見を叩き落さない印象でした。

加藤・篠﨑:私たちは…先輩っぽいことって言ったらあれですけど、最初の方はみんなで集まった時の話し始めはこっちからする、くらいはしていたかもしれないです。本当にそれくらいです(笑)

AWSの可能性を再認識した3ヶ月間

では、あの時はワクワクしたな、面白かったななど感情がプラスな方向に動いた時はどんな時でしたか?

篠﨑・山口:やっぱり動かしたいものがあって、それをイメージしながらコードを書いて、それが実際に動いたり物ができたりしたときは本当にうれしかったですね!

井出:AWSというクラウドサービスが、改めてすごいなと思いました。可能性が広がってます。今回のサービスはサーバーレスのサービスを使って作成しているのですが、他のサービスとすぐ連携ができるものがあって、こんなこともできるんだ!と感動したのを覚えています。

ほかにも触ったことのないサービスを沢山目にしました。より多くのサービスを触りたいなと思いました。

加藤:最終発表の時に、AWSJや社内からも良いサービスだとと評価されたのがすごくうれしかったです。本番みなさんの前でプレゼンをするまで構築環境のレビューをしてもらう機会は無いので、進めながらも本当にこれって大丈夫なのかな…?などと不安になることも少なくなかったんです。

なのでやはり、ベストアーキテクチャ賞をいただけたのは感激しました。

山口:そうですね。社内で応援してくれていた人が沢山いらっしゃったんだなというのを肌で感じました。

頂上決戦では賞を取ることができなかったので私としてはかなり悔しかったのですが、slackでの応援コメントや激励コメントを見て、徐々にうれしさが勝ちました(笑)

それでは最後の質問です!ANGEL Dojoで何を得ましたか?

加藤:最初にも話しましたが、私はやりたい技術や分野を明確にしたいという理由で参加しました。コードを書くことが好きなのか、構築がしたいのか、今後自分がどうしたいのか明確になっていきました。

ANGEL Dojoと平行して入っていた案件と比較しながら作業を行っていたのですが、自分はお客様と話しながら課題を解決していく折衝(プリセールス)のほうが好きだなと分かりました。目的を果たすことができて良かったです。

篠﨑:やり切った成功体験として消化でき、自信につながっています。ゼロからサービスを考えて作って、運用や新しいサービスも使ったり、広く深い経験ができたと思います。今社内で使われている技術で自分が経験が浅かったPythonやAmplifyなどにより深く触れることができたので、その知識を生かして貢献していきたいです。

また、4人でのコミュニケーションを通して相手の分からないことを把握したり、教えたり、リーダーシップを経験したりすることができたのでチームで働く今後の業務でも還元していきたいです。

井出:間違いなく経験値になりました。特に開発の経験が得られました。今まで触ったことのないサービスをたくさん見て知ることができて、視野が広がりました。

あとは、AWSJの講義の中でエンドユーザーの方とのかかわり方についてのワークショップがあったのが良かったです。

今は実務の中でまだかかわるタイミングが無いのですがこれから使えそうだなと思っています。実際にかかわる機会をいただいた時に、今回の学びを生かせるのが楽しみです。

山口:私も経験値アップになりました。

私は将来自分の知識や経験を人に還元したいという気持ちがあって、その知識や経験というのは蓄える段階にいます。アプリ開発の経験も積んでいつか人に還元したいと思っているのですが、今は構築をメインに行う部署に所属して業務を行っているので開発の経験を得られたのは良かったです。

加えて、チームで物事を進めるという経験も得られた。日頃もわりとチームでやってはいるのですが3,4人でずっと集まってアジャイルでやっていく、というのはなかなか無く貴重な経験でした。

3ヶ月間、週2日を無償稼働で使っていいよという会社は寛大だなと感じました。ある意味投資してくれていると思うので今後は案件や社内で還元していきたいです!

編集後記

実はインタビューの中でワクワクしたこと、面白かったことなどの心がプラスの感情に動いたエピソードについてお聞きした時、最初皆さんが「うーん…」と考え込む時間がありました。「本当に必死で、自分の感情に向き合っていなかったかも…」とおっしゃっているのを聞いて、多くの経験がグッと凝縮された3ヶ月間だったんだなと想像しました。

「ANGEL Dojoって面白そうな企画だな~」という安直なイメージは崩れて、思わず少し背筋を伸ばしたのを覚えています(笑)

また、それほど大変だった中でも、その困難に対して学んだことを即実践するというスピード感のある行動力で乗り越えていたことが分かりました。

時々、社内でANGEL Dojoの話し合いをしている様子を目にしていたのですが、チームで一丸となりより良いサービスや発表の追求をしている姿はシンプルにかっこよかったです。

これからも4人のご活躍をお祈りしています!

*1:写真に写っている個人情報を検出するサービスで、安心して情報発信をするためのもの。セキュリティを意識した設計に加え、ユーザー情報を安全に管理でき、セキュリティに特化したサービスとなっている。

*2:AWS JapanのSolutions ArchitectおよびPartner Solutions ArchitectにてWell-Architectedの観点で選定。

田上(執筆記事の一覧)

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